2008/04/03

文系学部で R を利用したい

文系ではとにかく数理的な分野が苦手意識を持たれているのか,統計も好かれているとは身の回りでは思えないなと思います.でも心理,経済,社会,法学,それ以外にも文化や言語などいろいろなところでデータを使った分析や検証は行われています.そのため,大学でも Excel や SPSS などを使った実践的な授業が行われています.

しかし Excel だとデータ分析の醍醐味の多変量解析はやりづらいとか信頼性がないとか言われ,SPSS のような市販の統計ソフトだと卒業後使えないとか文系だとそこまで高度な解析を要求されませんので,必要な機能に対するコストの面でなかなか難しいといえそうです.

そんなときに話に上がるのはフリーソフトの「R」です.R はフリーの統計ソフトで,Windows はもちろん Macintosh や Unix などマルチプラットフォームです.弱点(?)はインターフェースが CUI といわれる文字を入力して利用するところです.Excel や SPSS でのメニューから選ぶ GUI が装備されているソフトと比べると容易とは言い難いですが,それを上回る便利さや機能の高さが評価できます.また Rcmdr(R コマンダー)など GUI のインターフェースも使われ始めていますので,今後ますます発展すると思われます.

文系学部学科としてもこのようにコストを気にせずにデータ分析にチャレンジしてもらい,より「賢い社会人」になって欲しいと関係者として思います.

本ブログでは,上記の状況で文系学部で R を利用したいと思い対応を考えましたが,そうはいってもなかなかのところもあるので,私の覚書も含めて,R の使い方を紹介していきたいと思っています.ただ時間もあまりないため,あくまで不定期のお知らせページとして公開していきます.なお,R に関するサイトや書籍はかなり出始めていますので,詳しくはそちらを参照していただき,こちらは「まぁ参考程度」に思っていただけたらと思います.