2012/02/02

R のデータの利用


R にも多数のサンプルデータが含まれています.もちろんコマンドでそれらのリストや読み込みができます.ただ慣れていないと忘れてしまいそうですので,こういうときは Rcmdr を使いましょう.

まずさっと使えるデータのリストを確認しましょう.いつもの通り,Rcmdr を起動します.

次に「データ」>「パッケージ内のデータ」>「パッケージ内のデータセットの表示」を選びます.するとデータのリストが別ウィンドーで表示されます.それぞれ含まれるパッケージとデータセット名,および簡単なデータの概要を確認することができます.スクリプトウィンドウを見ますと「data()」と書かれていますので,このコマンドで実行されることもわかります.

実際にデータセットの読み込み(インポート)は,「データ」>「パッケージ内のデータ」>「アタッチされたパッケージからデータセットを読み込む…」を選びます.

“パッケージからデータを読み込む”ダイアログがでますので,該当するパッケージとデータセット名をダブルクリックで選び,「OK」をクリックします.これで読み込まれていますので,確認のために「データセットを表示」をクリックしてデータを見ることができます.

自分でデータを入力することが多いと思いますが,このようなデータで R の練習もありでしょうね.

2012/01/26

R での二項分布の確率表示

R では二項分布に関する関数がいくつかありますが,Rcmdr を使うとメニューから選べます.

「分布」>「離散分布」>「2項分布」には裾の確率を求めたり,確率のリストを求めたり,確率のグラフを書いたりできるメニューがあります.

裾の確率は成功数(出現数?)の下側確率で求めていますので,上側確率を求めるときはオプションで変更できますが,注意しましょう.一つイメージとずれるかもしれません.

上記のことを確認する意味で確率のリストを出して,Excel に貼り付けても確認できます.スペース区切りで出力されるので,Excel では,「データ」リボンの「データツール」のグループの「区切り位置」ボタンで使いやすくなります.

確率を描画する場合は,形がみえる部分(確率が 0 に近いところは非表示)になるため,必要に応じて調整しましょう.

Rcmdr 全般で言えますが,一度メニューから一度出力し,その後,スクリプトウィンドウに書かれたコマンドをいじるとスマートにできると思います.今回は,最初に書かれる「.x <- **:**」の部分をいじれば表示される区間を変えられます.

ちなみに教科書で書かれるような事象(さいころなど)の確率の場合,1/6 のように分数で書きたいのですが,式表現は Rcmdr の入力フォームでは使いづらいので,こういう場合には上記の”書き直し”の方法が使いやすいと思います.グラフの表示文言も書き直せます.

2011/12/30

クロス集計データの独立性の検定

クロス集計をすでにしたデータの独立性の検定を Rcmdr でするときは,「統計量」>「分割表」>「2元表の入力と分析」を使うとできます.

行数と列数も変更でき,ここで項目名も入力できます.またパーセントも出せます.オプションとしては,フィッシャーの正確検定(正確確率検定?,Exact test?)やそれぞれの要素の検定もできる(と思います).

2011/11/25

R での歪度と尖度

備忘録です.

R で歪度と尖度を使うときには,パッケージを読むことで関数を呼び出せるらしい.skewness と kurtosis がパッケージ e1071 にあるらしい.それ以外は通常の数式で求めるしかないみたい.

どこかで調べてみます.

2011/11/19

R および Rcmdr での欠測値を含めるデータの扱いの覚書


R および Rcmdr でのデータの要約値を求める方法の覚書です.詳しくは書籍等を参照してください.

Excel 等でデータを入力してから R および Rcmdr でデータを読み込むことをこれまで紹介してきましたが,欠測値を NA で入力するよりは,使っていないコード番号や「-」など一つの半角文字で入力したほうがしやすいでしょう.この場合,欠測値の記号を「-」で設定するともちろん可能です.

R および Rcmdr でのデータの要約値を求める方法の覚書

R および Rcmdr でのデータの要約値を求める方法の覚書です.詳しくは書籍等を参照してください.

  1. Excel を起動,データを入力.この場合,変数名を入力し,欠測値は NA と表記.桁数のカンマは使わない方が Rcmdr での読み込みで無難.
  2. データの範囲をコピー.
  3. R および Rcmdr を起動.
  4. 「データ」>「データのインポート」>「テキストファイルまたはクリップボード,URL から…」を選択.
  5. 欠測値の記号は「NA」のまま,データファイルの場所は「クリップボード」,フィールドの区切り記号「タブ」で「OK」をクリック.
  6. 「データ」>「アクティブデータセット内の変数の整理」>「数値変数を因子変換」を選択.
  7. “変数”で変換したい 1 つまたは複数の変数を選択し,“因子水準”ではコードを言葉に変えたいときは「水準名を指定」を選び,数値のままにする場合は「数値で」を選び,また新しい変数を作る場合は,“新しい変数名または複数の変数に対する接頭文字列”で新しい変数名を入力して「OK」をクリック.複数の変数を選んだ場合は,入力した名称が接頭語になる.この場合,複数の変数であっても同じコードで同じ言葉になるため注意が必要.
  8. 水準名を指定をえらんだときは,対応する言葉を入力.
  9. 「統計量」>「要約」>「アクティブデータセット」を選択.
以上で,数値の場合は 5 点要約,水準の場合は度数分布表が表示される.これを利用することで,R が変数をそれぞれの変数を現状でどの尺度で考えているかも確認することができる.

R および Rcmdr での 2 標本の母平均の差の検定の覚書


R および Rcmdr での 2 標本の母平均の差の検定の覚書です.詳しくは書籍等を参照してください.


  1. Excel を起動,データを入力.この場合,変数名を入力し,欠測値は NA と表記.桁数のカンマは使わない方が Rcmdr での読み込みで無難.
  2. データの範囲をコピー.
  3. R および Rcmdr を起動.
  4. 「データ」>「データのインポート」>「テキストファイルまたはクリップボード,URL から…」を選択.
  5. 欠測値の記号は「NA」のまま,データファイルの場所は「クリップボード」,フィールドの区切り記号「タブ」で「OK」をクリック.
  6. 「データ」>「アクティブデータセット内の変数の整理」>「数値変数を因子変換」を選択.
  7. “変数”で変換したい 1 つまたは複数の変数を選択し,“因子水準”ではコードを言葉に変えたいときは「水準名を指定」を選び,数値のままにする場合は「数値で」を選び,また新しい変数を作る場合は,“新しい変数名または複数の変数に対する接頭文字列”で新しい変数名を入力して「OK」をクリック.複数の変数を選んだ場合は,入力した名称が接頭語になる.この場合,複数の変数であっても同じコードで同じ言葉になるため注意が必要.
  8. 水準名を指定をえらんだときは,対応する言葉を入力.
  9. 「統計量」>「平均」>「独立サンプル t 検定」を選択.
  10. “グループ”では水準の変数を選び,“目的変数”では比較したい変数を選び,“対立仮説”では検定方式(両側,片側(差 <0,差 >0)),“信頼水準”では 1 - 有意水準の値として 5% なら 0.95,“等分散と考えますか?”では等分散を仮定するか否かを考え,選択し,「OK」をクリックする.

以上で,t 値,自由度(df),p 値,各水準の平均等が求められ,95% 信頼区間等も表示される.